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Archive for the ‘想ふこと’ Category

6月になりました

あっという間に6月になりましたね。

アジサイ 6月  梅雨
そう感じるのは、私自身が忙しいということと、
やはり震災のことが大きく影響しているように思います。
私の地域は被災地ではありませんが、知人が影響のあるところに住んでいたり
福島の問題も長引いていますから、精神的にもどこか落ち着きません。

そんな中、家のアジサイが咲き始めています。
毎年違いはあれど、さまざまな出来事が起こって、そのたび考えさせらることもありますが、
そんな時でも変わらず時期が来れば咲き、自分の役割を全うする姿に力強さを感じます。
今年は特に感じまして・・・。

アジサイ 梅雨 6月
被災地の方たちは、まだまだ四季の花を観賞する気持ちにはならないでしょうが、
できるだけ早く四季を楽しめる環境に戻ることを願います。

宮川香山

宮川香山  褐釉蟹貼付台付鉢 BSプレミアム 

先日、宮川香山と伊藤若冲の特集をBSプレミアムで続けて放送していました。
若冲の特集はまだ見ていないのですが、宮川香山の番組をみまして。

うーーーん、やっぱりすごすぎる・・・。
有名な作品は以前から知っていましたが、いざじっくり見ると
あまりにリアルで、実物と見間違わんばかりです。
香山の作品は生きていそうな蟹や、今にも羽ばたきそうな鳥が器に張り付いていて
工芸品の粋を超えています。
一言で表現できなくて困りますが、超絶工芸と言われるその作品は
とにかく人間技とは思えず、本当に驚かされます。

長谷川等伯の作品を見たときにも思いましたが、
ものを造るときの姿勢に、ある種の執念を感じます。
今より不便なことも多い中で、あれだけの作品を造れる才能と観察力、そして忍耐力。
ただ、ただ、尊敬ですね。

次回、正阿弥勝義の特集もあるみたいなので楽しみにしています。
その前に若冲だな・・。


宮川香山(みやがわ こうざん)
明治時代の日本を代表する陶工。高浮彫、真葛焼きの創始者。
天保13年京都の真葛原に生まれた。
父と兄が亡くなり陶工の家を継ぐと父が生前朝廷用の茶器を制作し「香山」の称号を受けていたため、
初代香山の名を名乗り父の得意とした色絵陶器や磁器などを制作。
その腕は評判を呼び、幕府から御所献納の品を依頼されるまでになった。
明治3年(1870年)29歳の時、薩摩の御用商人梅田半之助、実業家鈴木保兵衛らに招聘され
翌年、横浜に輸出向けの陶磁器を作る工房・真葛釜を開いた。
その後、香山は新しい技法を生み出す。「高浮彫(たかうきぼり)」。
金で表面を盛り上げる薩摩焼の技法を精密な彫刻を掘り込むことで表現し
薩摩焼の技法に変わる新しい表現方法を確立。
明治9年(1876年)35歳の時、高浮彫で作られた真葛焼きはフィラデルフィア万国博覧会に出品されると
多くの国に絶賛され真葛焼きと宮川香山の名を世界に知らしめた。
大正5年(1916年)死去。享年75。(Wikipedia抜粋)

癒し・・・?

このところ忙しく、休日返上で書いていました。

そんな中、友人から送られてきた写真。



実にうらやましい・・・そして癒されるぅ。
もはや地球上に敵なし!!という、くつろぎっぷり(笑)
さいちゃん、送ってくれてありがとう。
でも、どこのねこだろう・・・・?

作品「みあげてごらん 夜の星を」

丸山茜葉 作品「みあげてごらん夜の星を」

今サントリーのCMでも話題になっていますが、
この「見上げてごらん、夜の星を・・」の歌には私も思い入れがあります。
まだ書を仕事にする前、合同展の作品の題材として選んだのがこの歌です。

当時の字はつたないものですが、アイデアだけは一人前にありまして
一生懸命何枚も作ったのを覚えています。

あれからもう何年も書いてなかったのですが、現在ご依頼の作品を作成中です
今ならどのように仕上げるかと思案しながらすすめています。

出来上がったらまたご報告します。

書作品「四季の歌 冬」

今年は冬が長いですね~。
私は暑さが苦手なので大歓迎ですが、
雪の降る地域の方は大変だったと思います。

今日の書は、以前に四季の歌を作品にというご依頼で
書かせていただいた「四季の歌 冬」です。
本当は春、夏、秋もありますが、すっかり掲載の時期を逸しました。

この歌詞はちょうどこの時期にぴったりのように思います。

丸山茜葉 書作品「四季の歌」

一雨ごとに春が近いのかな?と感じますが、
私としては、頬に感じる冬の冷たさに名残惜しさも覚えます。

桃の節句

明かりをつけましょぼんぼりに
お花をあげましょ・・・・

桃の花
丸山茜葉 デザイン書「桃の花」 桃の節句

今日は桃の節句ですね。
女の子のお子さんをお持ちのご家族にとっては、楽しい一日でしょうね。
私は飾っていた雛人形で遊んで、怒られた記憶がありますが・・。(苦笑)

桃の節句とはいっても、それがいつごろから始まったのかは知らなかったのですが、
調べてみたら起源は平安時代に遡るそうです。
貴族の間で、それぞれ季節の節目の身のけがれを祓う大切な行事があり、
その中の一つ「上巳(じょうし)の節句」が後に「桃の節句」となり、
実際にお人形を飾るようになったのは室町時代だそうです。
今ではお子さんの健康を祝うということが主な意味合いのようですが、
時代が変わっても、こういう季節を感じる行事は残ってほしいなと思います。


デザイン書道 体験レッスン受付中
3月15日(火)近鉄文化サロン阿倍野
課題は「花」
春を先取りした優しい花を色紙に仕上げます。
受講料:2625円
持参品:中筆、顔彩または絵の具、墨液、半紙
詳細につきましては、近鉄文化サロン(06-6625-1771)へお問い合わせください。


フランスからの年賀状

以前ブログにも載せましたが、
去年ご縁あって、フランスの方に一日講習で書道を教えました。

その方からなんと!年賀状が届いたんです!!
グリーティングカードではありませんよ・・・年賀状です。

フランス 年賀状 一日講習 書道

ちゃんと筆で「謹賀新年」と書いてあって、「ありがとう」というメッセージもいただいて。
うれしかったですね~、ほんとに。

お稽古は一度だけでしたが、そのときにお書きになる様子も見ていますので
これだけきちんと書かれるのは大変だったと思います。

普段、私も「年賀状には手書きで言葉を添えましょう」とお伝えします。
確かに時間はかかりますが、書く前に必ずその人のことを考えますし、
頂く場合も「時間を割いて書いてくれたんだな~」とありがたい気持ちになります。

今回改めてそのことを実感しました。
それに書道が好きと言っても、筆で書く文化がない国の人です。
一期一会を大切に、私のために「謹賀新年」と書いてくれたことに感謝です。

久々に 楷書

最近、お稽古でも創作が多いので、あまり楷書を書く機会がありません。
そこで「たまには練習して確認しておかないと」と、ふと思いまして・・。
というのはいい訳で、お道具棚の整理をしたら、
何かにひっかかったのか、奥から皺だらけの半紙が出てきたので、
捨てるのに忍びなくて、急遽練習です!

今回は、智永・真草千字文の一部を抜粋して書きました。

智永 真草千字文の一部











智永 真草千字文の一部











久しぶりのわりのは、いい感じに。
それにしても、しわしわだな~。

四季って・・

ここ数年、日本の四季は一体どこに行ってしまったのかというように、
春が短かったり、冬が長かったりと変な気候です。

私は「心に伝わる書」というテーマでお稽古をしているので
この天候の変異は、お手本を考える上でも悩ましいかぎりです。

やはり夏には夏の題材が、秋には秋の題材があり、
それを加えてゆくことで、日本特有の風情を感じることができ、
人にも伝わっていくと思います。
なのに、秋の題材を学んでいるころに、外はカンカン照りでは
風情の「ふ」の字も感じませんよね。

今年の立秋もそうでした。
毎年8月7日ころで、確かに秋の気配は感じませんが
今年は特に酷暑だったため、忘れていました。
でも、立秋の次の日から、夏のご挨拶は「残暑お見舞い」に変わるんですよね。
しっかり気をつけておかないと、ほんと気づきません。

日本には色々な風習があり、
お水とり、春・秋の七草、八十八夜、お送り火、お月見、ゆず湯等、
言葉を聞けば、その時の風や香り、温度を思い起こします。

残念なことに今は気候の変化や、日々の忙しさととともに
言葉で四季を感じることもなくなってきているようです。

でもやっぱり・・・・
昔から続く風習も含め、日本の文化は大切にしていきたいですし、
それを感じる四季も残っていってもらいたい。
そんなことを考えながら、秋のお稽古のお手本を考えています。

「どうか、秋らしい秋になりますように!!」

日本の四季

喜んでもらえるように

デザイン書道の題材は、自分で考える時とご依頼の時では、かなり変わります。
ご依頼の場合は、自分では選ばない文字や言葉を書くことも多く、
どのように仕上げていくか、最後まで悩むことがあります。

その時に私が注意することは
「これは私がいいと思うより、お願いしてくださった方が喜ぶ形に近づける」ということです。

一人で考えるデザインや表現は、やはりパターンが似てきてしまう部分があります。
そういうときに、ご依頼された方が、どういう方なのか、どういうものが好きなのか
お家の雰囲気はどうなのか、何色が好きなのかなど、色々な情報を頂いて考えると、
「普段の私なら、こう作るけど、あの方は好みじゃないだろうな」とか
「そうか!こうすれば、違った表現になるな」など
新しい発見や構想が生まれます。

今回、書かせて頂いた文字は「祈」です。

正直なところ、普段の私なら選ばなかったと思います。
言葉の意味がとても重く、また人によって感じ方が様々で、
ピンポイントで表現しないと伝わらない気がしました。

しかしとてもお世話になっている方で、近しい間柄なので
その方のイメージと、私の中の「祈」のイメージを融合して
何パターンか書き、そのなかで選んでいただきました。

選んで頂いた書は、初めにその方をイメージして書いたもので
「やっぱり、そうか」と少し安堵しながら
それにあう額を選び、先日お渡ししました。

丸山茜葉 書作品「祈」













するとその後、お部屋に飾って頂いた写真とお礼のメールを頂きました。

うれしいですね~、本当に。
この瞬間が一番うれしいです。

実際に喜んで頂けるかどうかは、その時々によって違うでしょうが、
その気持ちをもって創ることは大切だと思います。


丸山茜葉 書作品「祈」








※これは頂いたお写真ではありません