喜んでもらえるように

デザイン書道の題材は、自分で考える時とご依頼の時では、かなり変わります。
ご依頼の場合は、自分では選ばない文字や言葉を書くことも多く、
どのように仕上げていくか、最後まで悩むことがあります。

その時に私が注意することは
「これは私がいいと思うより、お願いしてくださった方が喜ぶ形に近づける」ということです。

一人で考えるデザインや表現は、やはりパターンが似てきてしまう部分があります。
そういうときに、ご依頼された方が、どういう方なのか、どういうものが好きなのか
お家の雰囲気はどうなのか、何色が好きなのかなど、色々な情報を頂いて考えると、
「普段の私なら、こう作るけど、あの方は好みじゃないだろうな」とか
「そうか!こうすれば、違った表現になるな」など
新しい発見や構想が生まれます。

今回、書かせて頂いた文字は「祈」です。

正直なところ、普段の私なら選ばなかったと思います。
言葉の意味がとても重く、また人によって感じ方が様々で、
ピンポイントで表現しないと伝わらない気がしました。

しかしとてもお世話になっている方で、近しい間柄なので
その方のイメージと、私の中の「祈」のイメージを融合して
何パターンか書き、そのなかで選んでいただきました。

選んで頂いた書は、初めにその方をイメージして書いたもので
「やっぱり、そうか」と少し安堵しながら
それにあう額を選び、先日お渡ししました。

丸山茜葉 書作品「祈」













するとその後、お部屋に飾って頂いた写真とお礼のメールを頂きました。

うれしいですね~、本当に。
この瞬間が一番うれしいです。

実際に喜んで頂けるかどうかは、その時々によって違うでしょうが、
その気持ちをもって創ることは大切だと思います。


丸山茜葉 書作品「祈」








※これは頂いたお写真ではありません

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