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Archive for the ‘想ふこと’ Category

最近のお稽古

お稽古は自宅と近鉄文化サロン、塚口カルチャーラボと毎月決まってありますが、
最近は男性の生徒さんも体験講習や通常お稽古で学ばれます。

女性の方にはデザイン書道のお稽古をメインにお伝えし、顔彩を使ったりしますが
男性の方には基本的に実用書道、特に楷書から始めて頂きます。
今回、体験の方も楷書の課題を書いて頂きましたし、
通常のお稽古に来ている生徒さんにも同じく練習していただいています。
もちろん技術や経験の違いがありますから、それぞれに合わせた課題をご用意します。

お稽古に来ている生徒さんで陶芸をされている方がいまして
現在、楷書を勉強していらっしゃいます。

というのもご自分の作品に入れるサインを作るのが目下の目標で
それにむけてまずはご自分のお名前を楷書で練習をしていただいていました。
初めはなかなか難しそうでしたが、本当にお上手になられました。
次回からはようやくデザインに移ります。

生徒さんは皆さん、職業も違い、趣味も違い、おそらくお越しになった動機も違うと思います。
ですが皆さん、集中して練習し、仕上がったものをご覧になると楽しそうです。
その姿は単純に「あっ、いいな~」と感じます。
今は教える立場ですが、私も習っていた頃は「こんな感じだったな~」と思ったり。

仲間とお稽古を楽しむことは、とても充実した時間であり記憶となりますから
これからも楽しく、そして集中できるお稽古場であるようにしていきたいと思います。

書家丸山茜葉 デザイン書道 お稽古
書家丸山茜葉 書道 デザイン書道

年末もあと・・・

今年もあっという間に残り4日になりました。
早いというかなんというか・・・。
毎年、年末年始は余韻を楽しむことなく気づいたら新年という形ですが
今回もそうなりそうです。
年始早々、数件の仕事に取り掛からないといけないので
今もその準備に入っています。

さて今年も皆様に大変御世話になりました。
本当に感謝の一年です、ありがとうございました。
この仕事は通年のもの以外は初めてのご依頼の方が多いので
本当に色々な方との出会いがあります。
その度にたくさんの書家の方がいるなかでご依頼いただけることに感謝しますし、
またその理由やご希望を聞くのが楽しみでもあります。
そして喜んでいただけるのがなによりうれしく思います。

来年も少しずつ自分の引き出しを増やして、
ご希望に沿えるよう頑張っていきたいと思います。

今年のブログはこれにて終了!
また来年御覧いただければ幸いです。
ありがとうございました、よいお年を!

感謝

上村松園

先日、上村松園の特集をしていました。
上村松園といえば、美人画ですね。
何年前か忘れましたが京都市美術館で見たときに緻密さに驚いたのを覚えています。
個人的には鏑木 清方の方が好きなんですが
改めて松園の美人画を見るとは女性が書くからか、容姿、しぐさが上品です。

上村松園

それにしても繊細でした。
結っている髪の間にある空気まで感じさせる描き方ですばらしいです。
技巧の面での検証を見ましたが、何度も書き加えて陰影や立体感を出していました。
どういう描き方をすれば、より効果的に題材を生かせるかを熟知されていて
そういう感覚の捉えかた方は、天性によるもののように思います。
全く分野は違いますが、技法を見せてもらえると勉強になります。

またひとつ、学ばせて頂きました。

追記:京都市美術館ではなく、京都国立近代美術館での展示でした。

七夕ですね

生徒展のご報告PART3もまだ編集中なのでちょっとブレイク♪

今日は七夕です・・・。
皆さん何をお願いされるんでしょうね?

私は・・・・「代謝がよくなりますように」かな?
このごろ何もかもが身になります。ふふふ

デザイン書道 お稽古

音の力

丸山茜葉 書作品 「音」 チェーザレ・ピッコ
私の生活には音楽が不可欠で、色々なジャンルを聞きます。

そして少し前に知った曲があります。
東日本大震災の被災者の方、関係されている方たちの行動に感銘を受けて
イタリアの音楽家が犠牲者の方への鎮魂と日本の再生を願って作った曲だそうです。

はじめはそういう意味があっての曲だと知らず、
誰が作ったかもわからなかったのですが、
聞いたときにどこか日本の風景を思い起こさせ、懐かしく、
心にすっと溶け込む温かさを感じまして。
後で調べてわかりました。

海外の方があの地震を知り、そして感じ、
その後の日本の復興を願って作ったという曲。
それを日本人である私が聞いて日本の原風景が浮かぶという・・。
音の力ってすごいと思います。

はやいもので震災からもうすぐ一年経ちます。
いまだ復興には程遠く、3月11日が近づくにつれて震災の特集をやっていますが
本当はこの時期だけではなく、ずっと心を向けておかないといけないんですよね。
被災者のお一人が記憶の風化が怖いとおっしゃっていました。
たぶんそれは私のように被害にあっていない人の記憶だと思います。
体験していないとどうしても考え続けるのは難しいですが、
音によって心に留めるということも必要なのかもしれません。

よろしければ一度聞いていただけたらと思います。

チェーザレ・ピッコ “HOPE AT SUNRISE” by Cesare Picco Channel
※上記サイトで画面をクリックすると聞けます。音量にご注意ください。

My bible

バイブルというと聖書ですが、
今回のバイブルは私にとってのもの。

私の師匠である谷口先生からの手紙です。

「私に手紙をくれたら、お返事を書きますよ」という言葉に
大して用事もないのにせっせと出しまして
先生が亡き今は、私にとって宝となっています。

もちろん手紙ですからその時々で内容は違うのですが
私が先生に師事して本当によかったと思うのは、
文面もさることながら、それをどう散らしたら、
品よく、効果的に見せれるかをよくご存知だったことです。
これは練習して得られるものではなく、たぶん感性だと思うんですよね。
文面の内容に合わせて文字を書く・・実は意外と難しいです。
筆で字を書くときは瞬時にどう配置するか決めないと、すぐ滲んでしまいますし、
大きさ、配置、文字のバランス、空間のとり方を、
自分のもののにして手紙を書いていくのは、
筆になれている方でも出来る方ばかりではないと思います。

この間お礼状を書く機会があり、書く前にと久しぶりに先生の手紙を見ました。
やっぱり美しいです。
手紙なんですが、ひとつの作品のようで・・。
先生には本当に色々とお世話いただきました。
でもいまでもこうして教えてくださっているんだなと感じます。

たにぐち香葉 手紙

今年もありがとうございました

今年もあと数日です。
私も昨日が仕事納めでした。
本年もご愛顧いただきましてありがとうございました。
色々な方に出逢い、そしてご依頼いただき本当に感謝しております。

今年は本当に激動の年でしたね。
大震災に水害と、こんな年になるとは思いもよらなかったです。
未だ収束しないまま新年になりますので、大変な想いをされている方も多いと思いますが、
くれぐれもお体には気をつけていただきたいです。

私事でも悲しい事が多い年で、私自身も色々と考えさせられる一年でした。

お稽古ブログでも触れましたが、
今年最後のお稽古ではご自身の中で「今年の言葉」を考えていただきました。
そしてこの課題を考えたとき、思いついた言葉が「祈」。
以前にも書いたことがあるのですが、今回はすっと形が浮かびました。
この一年、なにかずっと心のどこかにあった言葉のように思います。

言葉を扱う仕事に就いてから、このブログも含め
「人に伝える」ということの大切さ、難しさを感じます。

書ですべてを伝えきれるものではないですが、
ほんの少しでも心に届くものであればと思います。

まだ未熟な部分も多いですが、
書という仕事を通じて、そして作品を通して、相手の方に想いが伝わればと思います。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。
皆様にとって穏やかでステキな一年になることをお祈りいたします。

よいお年を!

茜葉

よき新年をお迎えください

「絆」

世相を漢字一字で表す「今年の漢字」が今年も発表になりましたね。

「絆」

おそらく多くの方がこの字を思い浮かべられたと思います。
私のお稽古でも今年の年賀状にと「絆」を使って作りました。

丸山茜葉 年賀状 絆 お稽古

今年は私も周りで亡くなられた方が多く、
そのたびに家族、親戚、友人それぞれの絆を感じ、同時に考えさせられました。

本当は日頃から感じているべきことでしょうけど
いかんせん日々の忙しさで忘れていて
悲しい出来事や危機に面したときに強く感じると言う・・。
いい言葉ですが、個人的には矛盾のある言葉だとも思います。
結束力を優しく伝えるいい言葉ですけどね。

来年はどのような年になるんでしょう・・。
穏やかな一年になることを願います。

いまごろニーチェ

今頃・・・ニーチェです。

「ニーチェの言葉」
ニーチェの言葉

今は年賀状関係の仕事が中心でバタバタしていますが、
寝る前にちょこっと読み始めました。
232個の言葉が収められていて、どこから読んでも大丈夫です(笑)

最近はせーので開けたページの言葉を読みますが、
これが意外と自分におきかえられることだったりするので驚きです。
言葉は、自分がおかれている状況、性格、そして日によって感じ方がかわります。
今日みた言葉を一週間後に見たとき同じように捉えるとは限りませんよね。
それがなんだか楽しいです。

今日のお気に入りは「034」
内容は買って読んでくださいね。

デザイン書道について

このところ講習会などで新しくお目にかかる人も多く、色々と質問を受けます。

質問の中で多いのが、「デザイン書道とはなんですか?」という問いです。

確かに明確な線引きがあるわけでもなく、
活動されている人によって考え方が違うので、説明するのが難しいのですが、
私としてはHPのご挨拶でもお伝えしているように
「文字の意味に着目して、そこからイメージした形に仕上げていく。文字に表情を与える。」
ということを中心に考えて創作しています。

私の場合、個展などに出展する作品はほぼ色を使いません。
文字を墨色の濃淡、強弱で表現し、
それを御覧頂く方がまたイマジネーションを膨らませて楽しんでいただいています。

ただお稽古の場合、生徒さんも日常に使いたい方も多く、
ちょっと役立つものとして考えると墨色ばかりでは難しいので、
顔彩を使ってのお稽古も取り入れています。

なので作品を御覧頂くと、製作者が別人のように思う方もいるようですが
私としてはどちらの創作に関しても
「その文字がどういう意味あいを持ち、そこからどう自分なりに創造していくか」
ということが基本なので製作過程はさほどかわりありません。

個人的には創る側は自由な発想で捉え、見る側も同じく自由な感覚で楽しむこが大切かと思います。

書作品「海」

書作品 海 丸山茜葉 デザイン書道