生徒展のご報告 PART3

生徒さんの作品のご紹介の続きです。

作品名「巡」



この方は書道を勉強しておられません。
ただ発想はとても豊かで、デザイン書を作るのに向いているように思います。
今回の「巡」はしんにょうの部分を道に見立てて
その上を色々な人々が想いを巡らせながら歩いているというイメージで作られました。
見るだけでなく、想いを聞いて再度拝見すると感慨深いですね。

次に「巳」という作品。



来年の干支でもありますが、この方にとっては身近なもの。
生まれ育った場所がお山の多いところで、よく巳をみかけたそうです。
怖い気持ちはありながらも、今考えると守られていたように思うとおっしゃっています。
その敬う気持ちを込めて一気に書き上げられた作品です。
グラデーションも綺麗に品よく仕上がっていると思います。

続いて「山」です。



この方も生まれ故郷が自然に囲まれ、
その一つに「霊鷲山」という修行のお山があります。
山というと私なんかは京都の雅な山を想像しますが
彼女は厳しい自然の中にある荘厳な山を表現したいということで作品にされました。
お住まいが遠いので電話でやり取りしながら
デザインや書体を相談し、色々と修正して書かれた渾身の作品です。

そして「雲」



奈良からお越しいただいている生徒さんで
車窓から見える雲がその時々に表情を変えるのでそれを表現されました。
初め「茜雲」「雷雲」など様々な雲をデザインされていましたが
最終的に墨の濃淡で表現されているのでやわらかい印象になっています。
このほかに「泡」という作品も展示されました。

続いて「無」
こちらは「無」の草書です。

生徒作品
「無」というのは重い言葉です。
表現するにはとても難しいのですが、
去年親類を亡くし、その悲しみを忘れるには
無の境地で過ごして行くことが大切だという思いからこの文字を選ばれました。
100枚近く書いた中から選んだ作品です。
私の母です。

皆さん、それぞれに思いを込めた作品群となりました。
私は書く過程も見てきていますのでお疲れ様の一言です。

生徒展のご報告も最後!
また別の記事で私と協賛して出展頂いた作品をご紹介します。

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